閣下
今宮さんのこと、すいませんでした。
おれより閣下の方がずっと熱心で、知識も経験も豊富ですから、モータースポーツの件でおれが閣下をさしおいて述べることはできません。
ヒネクレた外野の意見として聞き流してください。
F1解説第一人者として長年君臨するからには、何か理由があるのだろう、と、ちょっと反省して、今宮さんのサイトを見てきました。
http://www.f1world.jp/
ひとつわかったことは、川井ちゃんとか森脇さんのような、ガチガチの硬派F1ヲタク(てか彼らはプロですが)でなく、「ゆるファン」の目線に近い、ってことかも。
「・・・になってほしい。」
「・・・と感じた。」
「静かな・・・だった。」
という情緒的な記述が多い。
川井ちゃんが詳細なデータや関係者の言質をズラズラ並べ、あくまで分析的に語るのとは対照的。
(あ、そうか、だから「アナリスト」か)
今宮さんは、F1全体を大きくとらえて、ゆるF1ファン(という言い方が適当かは置いといて、最大多数のファン)の気持ちをうまく代弁してくれてるから、ウケるのではなかろうか。
サッカー解説で、金子達仁さんという人がいて、聴いてると「ただのサッカー好きのオッサン」という感じで、コアなファンは嫌う人も多いそうですが、サッカーに関しては完全に「ゆるファン」のおれは、大好きです。
奥寺康彦さんもいいですね。
「あぁ〜、惜しいなぁ〜」と、まったく解説になっていない、ただのサッカー好きオヤジになってしまってるのが、好感持てます^^
ゴルフの青木功さんも、「よしっ、入れっ!」とか、そういうノリですw
話を今宮さんに戻して、もうひとつは、ナショナリズム(という言い方が適当かは置いといて)を適度にチラつかせる点。
ホンダ、トヨタ、琢磨、BSといったところに、しっかり肩入れ(応援)している。
これは「ゆるファン」にもウケるけど、業界での立場に関係してくるから、本人の好みとは関係ないのかもしれないし、逆に言うと、まさにそれが「第一人者」たる所以かもしれない。
この業界でトヨタをボロクソ言ったら、食っていけませんからねぇ・・・
一瞬ではありますが、モータージャーナリズムに身を置いた立場からも、それは痛切に感じます。
勇気ある人も、トヨタを批判するときは非常に遠まわしに言わされているのを、多く目にします。
どのスポーツも、コアなファンほど、ナショナリズムは無くなって行く傾向があるように思えます。
(前述の金子さんは、日本人、日本企業に特別肩入れしないところは、まさにコアなファンなのですが・・・)
また、大いなる矛盾ですが、発言力、影響力が強ければ強いほど、動くお金が大きいほど、好きなことは言えないものなんでしょう。
何の力も影響力も無く、1円もお金は動かないから、おれはここで100%好きなことを言えるわけです^^
はっきり言うと、力のないジャーナリストの方が、オモシロイこと、ずばり核心を、言える。
今宮さんがいて、無難な「押さえ」の発言をしていてくれるからこそ、川井ちゃんが好きなことを言える、という側面もありそうです。
川井ちゃんだってわかりません。もしメイン解説者になったら、今宮さんと同じになるかもしれない。
古館さんがスポーツアナから総合キャスターになったら、何の面白みも無くなったように・・・
これは総論ですが、総スカン食っても、食うに困ってもなお、ホンダ、トヨタ、琢磨、BS、果てはFISA、FIA、フェラーリ批判する勇気を、モータージャーナリスト諸氏には持ってもらいたいものです。
(津川さん、熊倉さん、小倉さんには、ウスウス、そういうものを感じます。だから地上波に馴染まないのかも。)
話を広げると、政治経済記者には、アメリカ、自民、経団連、石原等々を、正面きって批判する勇気を持ってもらいたい。
コマーシャルに、権力に、屈するな!
難しいとは思いますが・・・
それはそれ、これはこれ。
人はパンのみにて生くるにあらず。
マスコミの存在理由を、マスコミのマスコミたる所以を、今こそ示してほしい。
そういうメディア、そういう人にこそ、おれはお金を払いたい。
あ、もうひとつ付け加えると、今宮さん、1949年生まれ。
ちょうど還暦、団塊ど真ん中です。
おれ経験的に、この世代ダメなんすよ^^;
今宮さんのこと
- げしゅ
- 2009/11/05 (Thu) 00:28:13